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注目、2つの調査結果からいじめ発生件数を分析!

シルバーウィークが明けた平成27年9月26日、今年の「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査結果」が文部科学省の方から発表されました。これは、今後の学校での児童及び生徒指導施策推進の参考とすべく、毎年文科省が実施している各機関への聞き取りをメインとした調査で、昨年1年間、即ち、本年度の場合は、平成26年度間に教職員らが気付いた子供たちの問題行動に該当すると思われるものです。
◆調査項目と調査対象
当アンケートにおいて対象となる調査項目は、暴力行為・いじめ・出席停止・不登校・中途退学・自殺・教育相談の6種類で、不登校については、小中学校と高等学校を分けて統計を取るため、全7項目という事になります。また、中途退学は、義務教育については認められませんから、高等学校のみが対象となる訳ですが、いじめは特別支援学校にも調査を行うという事で、養護学校や盲学校・聾学校から寄せられた回答も含まれると見ていいでしょう。

■調査結果から導き出された問題点
この意識調査は、各市町村の教育委員会及び、各都道府県の教育委員会にも行われ、その範囲の広さは、かなりの充実度が期待出来そうです。しかし、調査対象は、あくまでも国公立学校のみであって、私立は一切含まれない事に加え、身近な大人たちが認知しないかぎり、回答結果には表れないという問題点も否めません。
◆他の調査結果との比較
事実、これとは別に、子供たちに直接聞き取り調査を行う形式の国立教育政策研究所生徒指導研究センター実施の「いじめ追跡調査」といういじめ経験調査と比較してみると、その数にはかなりの誤差が見られる年も少なくはなく、注目すべきは、2つの調査結果のいじめ発生件数の推移です。前者の文科省が発表する結果は、極端に多い年と少ない年が目立ち、そこにはいじめのブーム期のようなものが存在する事が分かります。それに対し、後者の教育研究所が発表する結果には、この変動が殆どなく、毎年毎年どこかで誰かがコンスタントにいじめ被害を受けている事に気がつかれる事でしょう。
◆特に重要視すべきは言葉の暴力
特に「仲間はずれ、無視、陰口」の被害経験は、年ごとの増減というのが殆どなく、子供たちの間では、今も昔もと言うより、昔から今まで、ずっと継続されている行為である事が分かります。無論、必ずしも、そこから本格的ないじめに発展して行くとは限っていませんが、まず、我々大人が認識しなければならないのは、大半の児童・生徒たちが、被害者にせよ、加害者にせよ、このような言葉の暴力に携わっているという現実なのではないでしょうか? そして、それがなくならない限り、いじめがなくなる事がない事を再認識する事が大切なのです。

■何故、2つの調査の間には、大きな誤差が生じるのか?
ではでは、何故、文科省の調査と、教育研究所の調査の間には、大きな誤差が生じるのでしょうか?
◆注目のいじめ事件の陰にマスコミ報道あり!
ここで注目すべきは、文科省の調査でいじめ件数が急増している年は、決まって、その直前に、おおきないじめ事件がマスコミで取り上げられ、日本中を心肝させている事です。例えば、1994年の愛知中学生や2006年の福岡中学生の首つり自殺、あるいは、2011年の大津市中学生転落事件など、特定の事件が明るみに出れば、それが至る所で脚光を浴び、マスコミ等が勝手に取り糺す傾向が否めません。そのため、教育関係者たちは敏感になり、必要以上に事細かな身辺チェックをするところから、どうしても申告件数が増えてしまうのです。
◆いじめブームなど存在しない
ところがところが、子供たち自身が回答する教育研究所の調査では、そうした大きな事件があろうがなかろうが、先のようないじめ被害件数は増減しません。速い話、いじめ期にブームなど、元々存在しないのです。

■重要視すべきは年代別発生率
そこで、我々大人たちは、世が騒ぐから今年は危ないというのではなく、文科省の結果を是非とも生かしたいのであれば、全体の発生件数より、年代別の発生件数を重要視し、特に小学校5年生から中学校2年生に掛けてに最も多くいじめが発生している点を深く検討すべきでしょう。
◆いじめのピーク世代は10代前半
実は、この小学校高学年から中学校2年生に掛けての調査結果は、文科省・教育研究所ともに、いじめのピーク年代である事を物語っています。そう、ここには、両者の間に数字的な差はあっても、最も多発しているという事実は共通しているのです。
◆中学2年生が危ない!
しかも、恐ろしい事に、先に述べた3つの死亡事件に加え、今年大きな衝撃を与えた岩手の中学生自殺は、いずれも中学2年生が被害者で、長期にわたる悲劇の結末に彼らが死を選んだ事になります。即ち、我が子が10代に突入し、血気盛んな年代になると同時に、いつ、いじめ事件の被害者になっても、加害者になっても不思議ではないという事を親としても認識し、さらに様子の変かなどにも気を配る必要性が出て来るのではないでしょうか。
◆アンケート結果だけでは我が子は守れない!
因みに、文部科学省では、今回公開された2015年の児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査のいじめ項目については、先日の岩手県中学生自殺事件をきっかけに、8月末、再調査を実施する事を発表! 早ければ、今月末までに、改めて行ったアンケート等のデータを明治するそうですが、例えその数字が増えていても、減っていても、ここに記述した通り、真実を見抜く力が自分たちになければ、実態は把握出来ず、我が子を守る事は出来ないという事を知っておきましょう。

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